個人年金保険に加入していましたが、解約することにしました。今回は、その経緯や理由、解約後の対応について記述しておこうと思います。
加入したきっかけ
私が個人年金保険に加入したのは、入社まもない頃の約10年前です。当時は社会人になったばかりで、「将来のために何かしらの貯蓄を始めたほうがいい」という漠然とした意識がありました。
保険会社の営業担当から「老後資金を確保できるし、生命保険料控除も使えるのでお得ですよ」と勧められ、あまり深く考えずに契約しました。税制優遇がある点はなんとなく魅力的でしたし、毎月一定額を積み立てることで、自動的に老後資金が貯まるなら安心だと思っていました。
解約を考えた理由
長年支払ってきた個人年金保険ですが、以下の理由から解約を決めました。
① 利率はよくない
個人年金保険は基本的に積立型の商品ですが、契約時の利率が低いため、受け取れる金額はそこまで増えませんでした。
毎月積み立てたとしても、受け取れる年金額はほぼ元本+わずかな利息程度。運用益を期待するには物足りないと感じました。
世界的には今後も経済が拡大してインフレが継続すると思うので、円建てで積み立てていても、将来受け取る金額の価値が実質的には目減りするリスクもあります。今の時代に合った運用方法とは言い難いと考えるようになりました。
10年積み立てても元本割れで戻ってくるのって、投資商品としては悪質といっていいほど低レベルですよね。保険はあくまで保険なので、資産増目的として捉えてはいけないという教訓。
この10年でNISAやiDeCoなどの制度が拡充されているので、よりよい方を捉え、切り替えていくことも必要ですね。
②資金の流動性が低い
個人年金保険は長期間にわたって払い込みを続けなければならず、途中で引き出せないのがデメリットでした。強制的に貯められるという点をメリットと捉えることもできますが、いい大人であればむしろ積極的に貯めるスタイルのほうがよいですね。私は口座管理アプリで資産の見える化をしていますが、私が契約していた個人年金保険は口座管理アプリと連携できなかったため、ブラックボックス化しているのがもやもやしていました。
そして何より、体力と気力がある今こそ、お金が必要だと感じるようになったのが大きな理由です。老後のためにお金を貯めることも大切ですが、残りの人生で一番若い今を充実させることにお金を使ってもよいのでは?と考え直しました。
③ 保険の営業トークに違和感を覚えた
保険の勧誘員は契約の確認という口実で年一程度会話しましたが、健康不安や将来のリスクを強調し、不安を煽るような話し方をしてきますね。
・「年を取ったとき、まとまったお金がないと大変ですよ」
・「万が一のときは、保険支払いが免除されますよ」
・「長生きするほどお金が必要になりますよ」
私は今のところ人より健康には自信があり、そう簡単に死にません。むしろ死んでる場合ではない。漠然と恐れて脳死で保険に入るより、健康を自ずから作っていくほうが健全な考え方ではないでしょうか。
もちろん、何が起こるかわからないのは事実ですが、自分の健康を信じ、必要以上に不安に囚われないことも大切。
解約の手続きは意外と簡単だった
解約手続きは、契約していた保険会社のフリーダイヤルに電話をかけるだけで完了しました。コールセンタの担当者と誰でもできる簡単な作業でした。
保険の解約と聞くと「引き止めがしつこいのでは?」と不安でしたが、驚くほどあっさりと終わり、むしろ拍子抜けでした。そりゃ向こうも慣れっこなんでしょうね。
まとめ
個人年金保険を解約するまでの流れと、その理由についてまとめました。解約には元本割れというデメリットもありますが、「このまま続けるのが本当に得なのか?」と考えた結果、より良い選択肢に切り替えることを決めました。
もちろん、個人年金保険が向いている人もいますが、資産運用の選択肢が増えている今、自分に合った方法を見直すことが重要かなと思いました。